博士号を英語でどう表記する?
学士・修士・博士号は世界共通の学位で、 学士号はBachelor degree、修士号はMaster degreeと英語で表現します。
では『博士号』はなんと表現するかというと、 『Dr.(ドクター)』または『Ph.D.(ピーエイチディ)』と言います。
『Dr.』や『Ph.D.』の違いは?
『Dr.』はDoctorの略で、『Ph.D.』はDoctor of Philosophyの略。
「Ph.D.」=「Doctor of Philosophy」は、文字どおりに訳すと「哲学博士」となりますが、 この場合のPhilosophyは「高等な学問」という意味であり、日本の「博士号」に相当します。
ちなみに「Doctor」は、博士と医師という二つの意味があります。
「Doctorate」とすれば意味は博士号のみに限定されます。
Ph.D.の表記の仕方
正しい表記の仕方は、Ph.D. もしくは PhD とされています。 Ph.D. は主に米国を中心とした表記であるのに対し、PhDは英国を中心とした表記です。
博士号をとった分野を併記したい場合は、日本語と同じようにPh.D. の後ろに括弧をつけて分野名を書いたり、Ph.D. in (分野名) と表記したり、Doctor of (分野名) と書いたりします。
(例)博士(文学)の場合
Ph.D. (Letters)
Ph.D. in Letters
Doctor of Letters
ポスドクとPh.D.の違い
Ph.D.は、ポスドク(Postdoc)と混同されることがあります。
ポスドクとは、ポストドクター (Post-doctoral fellow) の略で、「博士課程を修了し、常勤研究職になる前の研究者」のことを指します。
つまり、Ph.D.は博士号を取得した人のことを指すのに対し、ポスドクはPh.D.を取得したうえで任期制の研究職に就いている人のことをいいます。
引用:コトバンク 産学連携キーワード辞典 「ポスドクとは」
日本におけるPh.D.保持者数
現在日本では博士課程に進学する学生が減っていると言われていますが、日本にはどれくらいのPh.D. 保持者がいるのでしょうか。
文部科学省 科学技術・学術政策研究所の調査によると、2020年時点でPh.D. 保持者は180,943人(女性は33,133人)のようです。 研究者数を見ると 942,180人(女性は158,927人)いるのに対し、より研究に対する専門知識を備えているPh.D.保持者の人数が約5分の1に留まっています。
まとめ
本記事では、『Dr.』や『Ph.D.』、『ポスドク』との違い、日本におけるPh.D.保持者数についてご紹介してきました。
現在大学院や大学に在籍していて、博士号の取得を目指している方への参考になれば幸いです。