昨今、博士号取得者やポスト・ドクター達の民間登用の傾向が強くなりつつあります。
企業から期待が高まる博士・ポスドク研究者、そのわけとは?
今回は、その背景と魅力についてみていきましょう!
データ分析スキルのニーズの高まり
以前からも理系企業の中でも、独自の研究所を持つところであれば、博士号取得者を研究者として雇用する風潮はありましたが、 それは「研究者を研究者として雇用する」ことが一般的であり、それ以外のプレイヤーとして雇用する例はあまり多くはなかったと言えます。
現在、データ分析の需要・データサイエンティストの台頭を機会として、業界を問わずデータ分析ができる人材のニーズが高まっています。
各分野の博士号取得者・ポスドク研究者の方々が、研究の過程で身につけてきたスキルであるデータ解析技術は、 様々な業界で「データサイエンティスト」「データアナリスト」として発揮されており、企業からも求められています。
博士やポスドク研究者の方々を雇用する利点
研究者は研究を行うにあたり文献を調べて読み込む「調査力」や、調べた事柄を根拠として論を組み上げていく「構成力」、 それらをわかりやすく記述し発表する「プレゼン力」を分野問わず獲得していることが多いです。
また、先述のデータ解析力や、海外で研究活動を行える語学力、野外調査に耐えられるフットワークなど、 研究テーマによって様々な個別スキルを持っています。
博士やポスドク研究者には新卒人材とはまた異なる魅力があるのです。
個人も組織も変化が必要
情勢の変化がめまぐるしい昨今においては、個人も組織も変化に適応できることが重要であると言えます。
研究者側も、受け入れる企業側も変化していき、特に体制を柔軟にする、適応をサポートするという点は今後、企業側の変化が鍵になってくるのではないでしょうか。