データサイエンティストとは? 仕事内容や求められるスキルを解説!

近年では、企業のDX化が進む中で、ビックデータや機械学習を用いたビジネスが普及しており、 ますます大規模なデータを扱えるデータサイエンティストは、ITをはじめとした多くの業界で需要が高まっています。

本記事では、データサイエンティストとはどのような人財なのか、背景や今後の展望もふまえてご紹介します。

データサイエンティストとは?

データサイエンスとはアルゴリズムや統計など情報科学理論を活用してデータを分析、有益な知見を見いだすことを指します。

一般社団法人データサイエンティスト協会では、データサイエンティストを以下のように定義しています。

「データサイエンティストとは、データサイエンス力、データエンジニアリング力をベースにデータから価値を創出し、 ビジネス課題に答えを出すプロフェッショナル」

引用:一般社団法人データサイエンティスト協会

一般の方には聞き慣れない言葉が並びますが、実はデータサイエンスは私たちの生活にすでに深く根づいており、 活用される業界は幅広く、あらゆる業種や職種の方に重要な素養になりつつあります。

誕生の背景は?

データサイエンスという言葉が一般に注目されたのは2010年代以降ですが、その発端は50年以上も前からです。

統計解析を業務に活かす方は一定数存在し、リサーチャーと呼ばれてきました。

特に2000年代以降のデータ活用の手法は大きく発展し、現在では多くの分野で人財不足が懸念されています。

データサイエンティストの需要

AI (Artificial Intelligence:人工知能)が特定の領域において人間を超え始めていて、さらにその先にはAI時代の到来が予想されています。 根幹技術であるディープラーニングだけでなく、それを扱うデータサイエンティストに対する注目はさらに高まっています。

求人は右肩上がりで増加しており、2017年の時点では100件程度だった求人が、 2019年には800件に迫るこど増えており、ビックデータの活用に力を入れている企業が増え、需要が高まっていることが伺えます。

出典:日経クロストレンド

データアナリストとの違い

データサイエンティストとデータアナリストとの違いについては共通する仕事も多くありますが、

データアナリストがデータの収集と分析を専門としているのに対して、

データサイエンティストは、統計学、コンピュータサイエンスに基づいて、企業が抱える課題の解決までを目指す仕事と言われています。

データアナリストと比べて担当する領域が広い点が、両者の大きな違いです。 データサイエンティストはデータ活用の前提として、課題の洗い出しと優先順位付け、課題設定および達成目標の明確化、仮説立案を行います。

このようにデータアナリストは主にデータの「収集」「分析」に特化しているのに対して、 データサイエンティストはデータの「課題抽出」「収集と分析」「仮説構築」「アルゴリズムや予測モデルの実装」といった、 研究や論文作成など、研究活動で培われる広い守備範囲を担うという違いがあります。

データサイエンティストに求められるスキル

1.データサイエンススキル

基礎数学,データの理解・検証,機械学習技法 など

2.データエンジニアリングスキル

環境構築,プログラミング,IT セキュリティ,データ加工 など

3.ビジネススキル

論理的思考,課題の定義,活動マネジメント など

データサイエンティストの歴史や他の職種との比較でも述べてきたように、 統計解析専門職を発展させる形で、機械学習分野のスキルや実際のビジネスの現場で活動をマネジメントしていく力が データサイエンティストに求められていることが分かります。

おわりに

本記事では、データサイエンティストについて、誕生の背景、今後の需要や求められるスキル、データアナリストとの違いについてご紹介してきました。

扱う業務の範囲の広さとその専門性からますます今後も活躍が期待される分野である一方で、 その人財の強みや色が必要になる職業とも言えるでしょう。

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